カナデに尋ねられた葵は「へ?」と首を傾げながら。
「『アカネくんが素直になった今がチャンスですよ? いつやるんですか! 今しかないでしょ?!』……って、言っただけだよ?」
チガヤとナズナ以外の全員が、葵の言葉に目を点にした。
「最初は『何のこと?』って思ったけど、午後からお義父様のところに行くんだって言ってたから、なるほどなって思っちゃった~。だから、それはあたしも行かなくっちゃ! って思ってね」
「アカネくんは、まだご両親に自分の本当の夢を話せていないでしょう? お祖父様に話せたんだもん。お二人にも話してあげなよ」
しかしアカネは「で、でももう……」とモジモジしているだけ。
「んーじゃあアカネくん。わたしと勝負しない?」
そんなことを言い出した葵に、今度こそ全員が目を点にした。
「試合しながらだと言いやすいでしょ? それじゃあちょっと着替えてくるからね~」
そう言うが早いか、葵は道着を持って更衣室へ。アカネとカナデとアサジは「道着持っとるんかい……」と呟いていた。



