その心意気が眩しくて、葵は去って行く彼の大きな背をじっと見送っていると、体育館の壁からひょこっとオウリの姿が。
「オウリくん! もしかして話聞いてた? まあ、みんなにも話すつもりなんだけど……」
〈今来たとこだから全然話聞いてないよー〉
「そっか。今片付けはどのくらいできたかな?」
〈もう終わったから
今は業者の方に挨拶とお礼のお菓子とか渡してた♪
そしたら親方がいねえ! ってなって呼びに来た♡〉
「申し訳ない! 早く戻ろっか!」
〈うん! あ、それと
あーちゃんの話を聞かせろって
みんな目が怖かったよ?〉
「まじか。行きたくないなあ……」
がっくりと落ち込む葵にオウリはクスッと笑う。
〈大丈夫だよ?
みんなあーちゃんが心配だったから
そんな風になってるだけ
友達だからね♪
あーちゃんは早く話してあげて?
それでみんなで対策立てよ?〉
「うんっ。そうだね! じゃあ、急ごっ」
葵は気遣いの天才とともに、駆け足でみんなのところに戻っていった。



