すべてはあの花のために②


『ん? おっと、ここで得点係の九条オカマさんより報告が入りまし――いてっ! いや、冗談だって……ごめんごめん。今度いい化粧水教えてあげるから。さて、なんとか許してもらえたので読み上げますね~? 何々…………?』


 届けられたメモを黙読したカナデは、小さく咳払いをした。


『ど、どうやら、この結果によって優勝クラスが決定するようなので、そのまま閉会式に移ります! 期待させてごめんなさーい!』


 大きなブーイングとともにカナデはマイクで謝っていた。


「(ど、どっちなんだろう。でも、チカくんのあの笑顔を見たら……)」


 ゴールした彼の方へ視線を向けると、にかっと笑ってくれた。


 ❀ ❀ ❀


『それでは閉会式に移ります。生徒のみなさんはグラウンドへ集合してください』


 冷静なアカネのアナウンスとともに葵たちも持ち場につく。


『成績発表』


 カツンカツンと台に上がっていくツバサ。彼の手には、くるくると巻かれた布があった。今にも、裁判所から出てきて勝訴だなんだ言い出しそうだ。


『――発表します』


 ツバサの毅然とした声に、すべての目が、耳が彼に向けられる。


『優勝は――――――…………』


 しっかりと間を取った彼は、持っていた布をバッ! と開く。そこに書かれていたクラスは――――。