「(……あ、あれ? なんだか蔑むような視線が……)」
体育館入り口からひしひしと飛んでくる気配に、頑張って首を動かして確認してみると。
「アカネが変態コスプレ星人に襲われてるうー!」
あなた、やっぱり根に持ってるんですね。
「(そしてなんで、みんな来てしまったのよ……)」
生徒会大集合なんて聞いてないゼイ。
しかも叫んだチカゼ以外は全力で引いていた。悲し過ぎるにもほどがある。
「……え。あおい、チャン……?」
そのチカゼの大声で、アカネは我に返ったようだった。
動揺しながら、葵から一歩、また一歩と離れていく。
「アカネくん? いやーあの、これにはいろいろと事情が――」
あるのだと、そう言おうと思ったら、一気に距離を詰められて。
「今、おれ何も言わなかったよね」
襟を掴みながら、威圧的にそう言ってくる。疑問形ではなく、まるでそうだったと葵に言わせるために。
けれど葵は、彼の視線を真っ直ぐに見返したまま否定した。
「……言ってた。助けてって」
「――! 言ってない」
「ううん。アカネくんはそう言ってた」
「言ってないっ!」



