すべてはあの花のために②


「ん。これで絞れた」


┌                  ┐
  劇  バンド(バックダンス付き)
  ビンゴクイズ  脱出スタンプラリー
└                  ┘


 きゅぽっとペンの蓋を取って書き直したアキラは満面のどや顔。
 よかったね。生徒会長らしいよ、ちょっとだけ。


「これで四択。ここから選んでみたらどうかと思う」

「すっごくいいと思う! さっすがアキラくん!」

「……あ。ありがとう葵……」

「え。……あれ、照れてるのアキくん」

「昨日のあれといい、むかつくんだけど」

「あ。久し振りに意見合ったね」

「日向も? んじゃあ一回、あいつ絞めときましょ」


 頬をポリポリと掻いているアキラと、暗黒オーラ全開の九条兄弟に、他のみんなは身を寄せながら震えていた。


「だがしかーし! 劇は出てくるキャラクターとしてスタンプラリーの、所謂ポイントにできるかもしれないから、これとこれは一緒にしたらどうだ!」


 しかしそんなことに気付いていない葵は、きゅぽっとペンの蓋を開けてもう少しだけ候補を絞った。


┌                  ┐
   バンド(バックダンス付き)
   ビンゴでクイズ
   脱出スタンプラリー
   (ポイントにキャラの仮装)
└                  ┘


「……劇ぃ(byアキラ)」

「そしてさらに! もうクイズもビンゴも何となくスタンプラリーに入れちゃえよっ!」

「「え(by九条兄弟)」」