至近距離でのイケメンの破壊力を侮っていた。これは心の準備もなしに見るものではない。普通に心臓に悪い。いやでも朝から三牧くんのご尊顔を拝するなんて、幸先がいいとも言えるのではないか。キラキラのエフェクトを背負ったような微笑みはまるで天使。もはや幸せの象徴である。
さすが爽やか王子と呼ばれるだけはあるな、と感心しながらバスを一緒に降りる。
のんびりとマイペースにてくてく歩くと、横に三牧くんが並んだ。クラスメイトだから向かう下駄箱の場所も同じである。
三牧くんは歩幅を合わせ、わたしの顔をのぞきこんだ。
「園川さんって、マシュマロが好きなの?」
「……へ?」
「ごめん。その、寝言が聞こえたから」
申し訳なさそうに言われ、わたしはあんぐりと口を開けた。
さっきまで幸せな夢を見ていた気がするけど、内容までは全然覚えていない。というか、同級生に寝言を聞かれていたなんて社会的な死に等しい。今すぐ時間を巻き戻して「絶対に寝ないで。寝たら後悔するよ!」と一時間前の自分を揺さぶりたい。
さすが爽やか王子と呼ばれるだけはあるな、と感心しながらバスを一緒に降りる。
のんびりとマイペースにてくてく歩くと、横に三牧くんが並んだ。クラスメイトだから向かう下駄箱の場所も同じである。
三牧くんは歩幅を合わせ、わたしの顔をのぞきこんだ。
「園川さんって、マシュマロが好きなの?」
「……へ?」
「ごめん。その、寝言が聞こえたから」
申し訳なさそうに言われ、わたしはあんぐりと口を開けた。
さっきまで幸せな夢を見ていた気がするけど、内容までは全然覚えていない。というか、同級生に寝言を聞かれていたなんて社会的な死に等しい。今すぐ時間を巻き戻して「絶対に寝ないで。寝たら後悔するよ!」と一時間前の自分を揺さぶりたい。



