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「うう…っ、痛いよぉ苦しいよ…っ」
トイレに行ったばかりだというのに急激な腹痛に襲われて、壁に寄りかかるようにしてその場にしゃがみ込む。
どうして毎日毎日こんなに苦しい思いをしないといけないのだ。
泣きすぎて腫れている目がヒリヒリと痛む。
「大丈夫?」
顔を覗き込んできた黒髪の男の子を力なく見上げる。
「ここが、痛いの…」
おなかに手を当てると、男の子は小さな背中を私に向けてきた。
「乗って。病室の場所わかるから」
「私のこと知ってるの…?」
「同い年くらいのやつがいつも病室で泣いてたからずっと気になってた。風邪かなんかをこじらせて入院してんだろ?先生に聞いた。それならそのうち治るんだから、泣いていなくたって平気だろ」
男の子は背中に私を乗せてよろよろと危なかしく立ち上がると、にっと笑いかけてきた。
「うう…っ、痛いよぉ苦しいよ…っ」
トイレに行ったばかりだというのに急激な腹痛に襲われて、壁に寄りかかるようにしてその場にしゃがみ込む。
どうして毎日毎日こんなに苦しい思いをしないといけないのだ。
泣きすぎて腫れている目がヒリヒリと痛む。
「大丈夫?」
顔を覗き込んできた黒髪の男の子を力なく見上げる。
「ここが、痛いの…」
おなかに手を当てると、男の子は小さな背中を私に向けてきた。
「乗って。病室の場所わかるから」
「私のこと知ってるの…?」
「同い年くらいのやつがいつも病室で泣いてたからずっと気になってた。風邪かなんかをこじらせて入院してんだろ?先生に聞いた。それならそのうち治るんだから、泣いていなくたって平気だろ」
男の子は背中に私を乗せてよろよろと危なかしく立ち上がると、にっと笑いかけてきた。

