「野々さん、佑都と隣でラッキーだね〜☆」
佑都さんの友達らしき人が、白い歯を見せ、ニカッと笑って茶化してきた。

「え・・・・?」
「嬉しくねぇの?少なくとも佑都は嬉しそうだけどね〜」
「ちょ、お前黙れ」

佑都さんが慌てて口を塞いでる。


そこで、ぱんぱん、と手を打つ音が聞こえた。

「みなさん!お静かに!まず、配役を決めますから」
そう言って、先生は黒板にチョークを滑らせる。

<調理係><看板係><宣伝係><模擬店配置><メニュー作り・デザイン考案>

「みなさんでやりたいものを1人1つ、選び、何人かのグループで係をやってください。グループの組み方は自由ですが、最低でも、水瞬と蘭乃の人を2人ずつでお願いします。仲間外れの無いようにしてくださいませね。段ボールや、ペンキなどは全てこちらで用意したので、メンバーが決まり次第、作業に着手してください。」

みんなが佑都さんの方をチラチラ見ながら喋ってる。
佑都さんを誘おうとしてるのかな・・・・

「蜜華、グループ組もう」
「あ、うん・・・」
「ねぇねぇ、ゆづぅ・・・・俺さ、看板係やりたいんだけど」
佑都さんの友達らしき人がそう言った。

「てか、自己紹介してねぇや」