「は〜、神対応王子様見れるなんてこの世の一番の目の保養だよねっ」
周りの子たちがめちゃくちゃ騒いでる。

「は〜、メイクできたらいいのになぁ」
かなと心が頷き合ってそう言っていた。
蘭乃は、化粧厳禁。だけど、みんなはメイクで自分を可愛く見せたいから、ちょっと残念らしい。


そうこうしている間に、水瞬の男子たちが入ってきた。
きゃーっと周りが盛り上がる中、不意に一際盛り上がるところがあった。
見ると、ちょうど佑都さんが入ってきたところだった。

私がぼんやりそっちを見つめてたら、佑都さんと目が合った。
そうして、にこっと笑いかけてくる。

「み、みつはっ!さっき、神対応王子様が蜜華のこと見てたっ!目あったんだけど!やばやば!!!!」

ぴょんぴょん、飛び跳ねながら興奮してる。


「みなさん!お静かに!」
先生が周りを静め、各々の席に座る。
「えっと、水瞬の人たちは、なんか適当にそこらへんに座ってもらえれば・・・・床で申し訳ありませんが・・・・」
その言葉で、水瞬の人たちが動き出す。


佑都さんは、友達らしき人と小声で喋り、それからこっちの方へ向かってきた。
私の近くの床に座るつもりかな?