「みなさん、もうすぐらんみずき祭がありますね」
先生が明るい口調で話し始めた。



「で、みなさん知っている通り、水瞬男子高校の二年一組の人と協力してもらいます」
きゃあっと周りが盛り上がる。

らんみずき祭は、男子と出会えるチャンスだし、しかもそれも水瞬の人たちと近づけるチャンスだ。
だから、らんみずき祭の終わり頃には、あちこちの空き教室で、告白が行われていると聞く。

だから、つまり・・・・佑都さんと距離を詰めるチャンスってわけ!
べ、別に告白しようとか、そういうわけじゃないんだよっ!
だけど、ただ仲良くするためのチャンスだなって思ってるだけだから!!


「出し物決めてもらいますよ」
先生のひとことで、周りがもっとうわっと盛り上がった。


いくつかの案が出た後、多数決で決まったのは、「ミックスジュース屋」だった。
今日はね、なんと二時間も文化祭の準備をするの。だからね、もうすぐ水瞬の人たちが来るの。
そこで、配役を決めるんだ。

水瞬の人たちが来る時間に近づくに連れ、だんだんみんながソワソワしてきた。
正直いいうとね、私も結構ドキドキしてる。

「早く蜜華の許嫁さん見たいなあ〜」
かなと心がそう言ってきた。