「次って体育だよね。着替えなくちゃ、蜜華、更衣室行こう。」
かなと心に誘われて、体操着の入った袋を持って更衣室へ向かった。

そこには、すでに女子数人の姿。

今日は二組と合同だから、二組の女子の姿も見える。

すると、花梨さんと、確か、(ほし)七瀬(ななせ)さん、だったかな?がかなに走り寄ってきた。

「ねぇねぇ、聞いてよぅ!今日の朝、水瞬の神対応王子様に冷たくされたって言ったじゃん?そしたらね、花梨が、いつも隣にいる友達の男子ねらいなよ、だって!私は水瞬の神対応王子様しか目に入らないのにさあ・・冷たくされて心底落ち込むんだけど。」

「はいはい、後半はもう朝何回も聞いた。何回慰めれば気が済むのよ〜」

「だって、あんなかっこいい人、見たことないんだもん。心奪われちゃったって感じ!ガチ尊い〜〜♡」

「全く・・・七瀬の水瞬の神対応王子様への依存は困ったな(笑)ねぇ、蜜華」

「え・・・っ・・・まぁ、そうだね・・・??」

「と、いうか七瀬、私、どうして水瞬の神対応王子様が冷たくなったのか知ってるよ。」

かなが私をちらりと見て、それから悪戯っぽい笑みを浮かべ、星さんに向かって口を開いた。

「水瞬の王子様は・・・・・蜜華のことが好き〜♩」

「・・・っ!?!?っちょ!かなぁあああああああ!何言ってんの?そんな何の証拠もないことをっ・・・・・」

多いに慌てた、それはもう、人生初ぐらい多いに慌てた!!