「私みたいに優秀ならよかったのに。今まで貴女にニコニコしてきたけど、もう我慢の糸が切れたわ。
こんなに、いい許嫁さんをもらって、貴女は幸せ者よ。感謝しなさいね。この許嫁は『落ちこぼれ』の貴女へのせいぜいの小さな小さ
(はなむけ)。」

そう言って、風華姉様はずずっと一気にミルクティーを飲む。
氷と氷が掠れ合う音がした。

・・・・ずっと、風華姉様は遠い存在だと思ってた。
でも、どこか信頼する気持ちはあって・・・・それに、自慢の姉っちゃ姉だった。
だけど、風華姉様はいつも心の何処かで私を邪魔者扱いして、蔑んでいたんだ。
・・・・別に、風華姉様のことを心の拠り所にしてたわけじゃない。
だけど・・・いきなりそんなことを言われては私だって心が不安定になってしまう。