「はぁ〜〜」
私は、学校に着いて早々、大きな溜息を吐いた。
原因は言うまでもなく、週末に言われた同居のこと。
私、ふつうに平凡な日々を送るものだと思ってたんだけどな・・・・

「マジ、同居とかむり・・・」

「え!?同居!?」
びっくりして振り向くと、すぐそばにスクバを抱えたかなが目を見開いて私を見つめている。

「同居って、誰と!?」

「え・・・」言うべきか、言わないべきか。



<言った場合>
「え!?そうなの!?うらやまし〜〜〜〜♡」
「そ、そんなことないよ・・・」
「皆さーん、ここにいる蜜華さんはイケメン男子と、同居するらしいです〜・:*+.\(( °ω° ))/.:+」
「ちょ・・・!イケメン男子なんか言ってない・・!!!」



<言わなかった場合>
「え〜〜、どういうことなの!?言わないと、一生恨むよ?」

「なんで〜〜」

・・・どっちにしろ、やだ・・・・

「と、とにかく・・・っ、そんなこと、言ってないから!!」
かなを席に座るよう促し、私は席に座り、広げた腕に顔をうずめた。
授業中も、同居のことばかり頭をぐるぐると回り、全く集中できなかった。