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翌日の昼休み。
私は、黄山くんに一緒にご飯を食べようと誘った。
「紫ちゃん。キミの誘いは嬉しいけどーー何故お前がいる」
黄山くんがギロリと睨む先にいるのは、翡翠くん。
私達は、誰かに話を聞かれないよう武道場の裏のベンチに来た。
校舎から少し離れたここは、誰かに話を聞かれる心配もない。昼休みにわざわざここを利用する生徒はいないと翡翠くんに教えてもらった。
「黄山。お前に話があるからだ」
「話? お前と話すことはない。紫ちゃん。キミとは話し足りないから、この時間だけど言わず、これから先も」
「黄山くん」
彼が話を続けようとするのを、私が話し始めるとピタリとやめた。
「私達は、黄山くんが日本へ来た理由を知ってる。その上で、話がしたいの」
「日本へ来た理由? そんなの、キミという運命の人と結ばれるためさ」
「ううん。そうじゃないでしょ? 言ったでしょ。知ってるって……妹さんの治療費のため、でしょ?」
「っ!」
妹さんのことを口にすると、余裕のある笑みが一瞬でなくなった。彼の表情がここまで変わったのは、初めてのことだった。
「私と婚約以外で一つ、解決策を考えたの。だから、それを試させて欲しい」
「ーー失敗したら? ボクの妹だから、どうでも良いって言いたいのかい?」
余裕のない表情の黄山くん。

