無口な彼の内情を知ったら、溺愛されるようになりました……!?


 ♡♡♡

 数分後。私は制服のまま、客間に向かった。
 話したいことってーー多分、私がさっき告白しかけたことだよね……?
 わああっ。改められると緊張しちゃう……!

 客間に入ると、また翡翠くんは畠山さんと仲良さそうに話していた。畠山さん、どうしてそんなにすぐ仲良くなれちゃうの!?

「それでは、おいぼれは失礼します」

「ありがとうございました。いつも、楽しいお話をありがとうございます」

 楽しい話をしてるんだ。
 内容が気になるよ……!

 畠山さんが客間から出ると、私は翡翠くんの向かい側に座った。

「また突然来てしまって申し訳ない」

「ううん……! それで、えっと……話したいこと、っていうのは……?」

 多分、私が告白しようとしたからーー婚約に関して、だと思う。
 でも、これは私からじゃなくて翡翠くんに言ってもらいたい。プロポーズとか、そういうのーー男の子にしてもらいたいって理想があるから。

「あぁーー黄山のこと、なんだが」

「……黄山くん?」

 突然、彼の名前が出たことに驚いた。
 でもーー彼も私の婚約者候補の一人だから、しっかり話のケジメをつけておきたい、とか?