無口な彼の内情を知ったら、溺愛されるようになりました……!?


「ごめんね。時間がかかっちゃって」

 既に着替えを終えていた緑谷くんに近付きながら言った。彼は、いろんな種類のプールがある方を見ていたから私が声をかけるまで気づいていなかった。

「いや、気にするな。水着は気に入ってーーっ」

 私の方へ向く前に言い、目が合うと彼が口元を押さえた。

 えっーー!?
 な、何か変なところでもあるかな……?

「あ、え、えと……変、かな?」

 彼に見てもらうために両腕を少し広げて見せた。
 私が選んだのは、白を基調とした薄いピンクのフリルが付いた可愛らしいデザインの水着。胸のところには大きなリボンがついている。
 私が可愛いと思って選んだけど、男の子はーーこういうの好きじゃないのかな……?

「ーーいや」
(というか、可愛すぎる。暑いから、プールを選んだのは最高だと思っていたが、こんなのーーロクに話せん。……そうだ)

 多くを語らず、むしろ目すら合わせてならなくなった彼。
 心が読めなかったら、不安でたまらないけれど……か、可愛いってーー思ってくれてるんだ。
 顔にポッと熱が集まり、ドキドキが増した。

 ちょっと恥ずかしさも相まっていたら、パサッと肩に何かがかかった。