無口な彼の内情を知ったら、溺愛されるようになりました……!?


「えっ!? こ、これ……全部、私のためにですか?」

「えぇ。村崎様の好みが分からないから、色々なものをとおっしゃっていましたので。定番で人気のあるものから、最近の流行まで色々と取り揃えました」

 私のためにそこまでしてくれるなんてーー。

「スタッフが、それぞれ良いと思うものを取り揃えましたので存分にお選び下さい」

 そう言い、私が選びやすいように彼女らは少し離れた場所で待機することになった。

「もし、気になることがあればお気軽にどうぞ」

 と、言ってくれた。
 どんな水着があるのだろう、とぐるりと一周回ってみた。
 シンプルなもの、可愛いワンピース型、セクシーなビキニタイプなど。ほんと、色々なものがある。

「これーー」

「まぁまぁ! そちら、可愛いですものね! あちらで試着できますから!」

 私が、気になった物を手にすれば一度距離を取っていたスタッフさん達が寄ってくる。

「あ、ありがとうございますーーあの、一ついいですか?」

「えぇ! なんなりと!」

「えと……緑谷くんは、どういうのが好きなのかな、って」

 まだまだ彼について知らないことばかり。何気なく気になって聞いてみたらーー。