子どもには、わからなかった。 好きなことをして、何が悪いのかと。好きなことが二つあったらいけないの。どうしてどちらかを、選ばないといけないの。 「……たすけて」 息苦しい。窮屈だ。 こんな細いレールの上しか、歩いちゃいけないなんて。 『必ず助けるよ!』 「……え?」 『だから言ってみて! 大きな声で! あなたの願い事を叶えてあげる!』 「……うんっ」 そうして君は、逃げ道を作ってくれたんだ。