すべてはあの花のために①




 子どもには、わからなかった。
 好きなことをして、何が悪いのかと。好きなことが二つあったらいけないの。どうしてどちらかを、選ばないといけないの。


「……たすけて」


 息苦しい。窮屈だ。
 こんな細いレールの上しか、歩いちゃいけないなんて。


『必ず助けるよ!』

「……え?」

『だから言ってみて! 大きな声で! あなたの願い事を叶えてあげる!』

「……うんっ」


 そうして君は、逃げ道を作ってくれたんだ。