「(……え。……え?)」
その頃。状況が全く掴めてない方が、ここに一人いらっしゃいました。
「(……どういうこと?)」
実はというと、お姫様抱っこで連れ出されたのは新郎のトーマだったのです。
只今お姫様抱っこされたまま、会場を出てホテル内を走行中。本当の計画では、新婦の方を連れ去るはずなのですが……。
「トーマさんっ! 新郎の部屋って、どこっ、でしたっ、けっ?」
「葵ちゃん!? ちょ、本当止めて! 下ろしてお願い!」
「え? 別に大丈夫ですよ? 気にしないでください。トーマさん軽いですし、寧ろもっと食べた方が――」
「お願いだから下ろしてええーッ!!」
葵の突飛な計画変更により、男のプライドがズタズタになってしまう、トーマなのでした。



