すべてはあの花のために①


『よ、よし! 2体はやっつけたぞ! 流石だヒーラー・シャイン!』


 残りはあと1体っ! と、思っていたその時!


「キ~! キキキッ!」


 もう一匹残っていた雑魚が、新郎新婦のところへ駆けて行き、お姫様抱っこで颯爽と連れ去ってしまったではないか!



『た、大変だ! 一人連れて行かれてしまったぞ! さあどうするヒーラー・シャイン!』

「……っ、このままにしておけないっ! みんな、おらに元気を分けてくれっ! 天に! 手の平を天に向けて伸ばすんだっ!」


 いや、それ違う元気な玉が作れちゃうやつ。
 でも、ノリがいい会場の皆さんは上に手を伸ばしてくれました。ありがとうございます、ほんと。


「ありがとうっ! 必ずや救い出してみせるよっ! そして、悪の結社ザ・ザンギョーを倒してくる! それまでみんな待っていてくれっ!」


 そう言って、ヒーラー・シャインは会場のみんなに手を振って会場を後にした。
 それを追うように、「キキー!」と言いながら雑魚2体も会場から出ていった。

 パチパチパチと拍手が会場で賑わっている中……。


『それでは、このまま新郎新婦はお色直しになりますので、皆様ご歓談をお楽しみくださいませ(ん?)』


 そう言う司会の声に会場が元の雰囲気に戻った中、両家のお母様方はというと……。


「(やだ! あははは! やりたい放題!)」
「(あはっ! もうめっちゃくちゃ!)」


 ハンカチで顔を押さえ、頑張って笑いを堪えていらっしゃったみたいです。楽しかったようで何より。