すべてはあの花のために①


「――――。……夢」


 悪夢だ。これこそ本当の。最悪な。


『そうだ。特別にいいことを教えてあげるよ。人を動かすのに効く、一番手っ取り早い方法。それはね――――』



 ――――♩

〈突然のご連絡失礼致します

 直接確認したいことがありまして
 付きましては明日11:30 に――……〉



「…………面倒なことになったな」


 人影は、大きなため息を落としていた。