道明寺家に着いた葵は、先生のバイクが見えなくなるまで見送ったあと帰宅した。
そして場所は移動し、葵の部屋。
「……ねえ。どうして俺がこんなに怒ってるのかわかってるよね」
「は、はいっ!」
「じゃあ、どうしてか言ってごらんよ」
「か、帰りが遅くなったからで」
「違うでしょ?! 携帯さんに失礼なことしたからでしょ!?」
「ひっ! ご、ごめんなさい……っ」
いや、違うでしょ。シントも相変わらずだな。
「どうせまた、無理してたんでしょ。すごい心配したんだからね」
「うっ、すまない……」
「今日は遅いから、早くご飯食べて、ちゃんとやることやって、それから寝るんだよ? わかった?」
「うん! わかった!」
「(返事だけはいいんだよなー)じゃ、なんかあったら言ってね。おやすみ」
「はあい! おやすみ!」



