「じゃあ、わたしたちがプランを一つずつ考えるのはどうだろう? その案を一年生の各クラスの委員長に伝えるんだ。今日の夕方にはクラスの一人一人の意見を聞いておいてもらって、放課後わたしが集計を取る! 各クラスへはわたしが回って聞いてくるよ。庶務だしっ」
「みなさんどうですか!」と葵が顔を向けるが、勢いがあり過ぎてみんな驚いている。
「(あれ。ダメだったかな?)他に提案ある人ー?」
言ってはみるものの、みんなは首を振るばかりだ。
「ど、どうしたんだみんな? 何かあるなら言ってくれ!」
「……あんたさ」
両手を拡げてそう訴えかけていたら、スマホ大好きなヒナタが言葉を零す。
「どうしてそんなに楽しそうなの」
……なんだ。そんなことか。
てことは、そんなことでみんなは驚いているのか。
「それは、前にわたしは同じことを言ったのでもう言いませーん」
だって、もう言っているんだ。
こんなこと、今までなかったんだと。
「は? それってどういう」
「ところで、旅行先に着いたら何かするの? 出し物とか」
「ちょ。人の話を」
「それなら、軽くゲームを企画するつもりだ。それ以外は自由行動にする」
「成る程ねー。じゃあ、行きたいところは各々考えておくことにして。次は、オリエンテーションって言えばいいかな? それについて考えよっか」
「(……あんたあとで覚えとけよ)」
「(ひえぇ……っ!)」
ものすごい殺気が飛んでくるが、
「(……な、なんだいなんだいっ。今回は負けないんだからな! わからないヒナタくんが悪いんだっ)」
葵は負けじと、ぷいっとそっぽを向いた。葵のそんな態度に、ヒナタは「なんなの……」と口をとんがらせぼそぼそ呟いていた。
「はーいっ! オリエンテーションについて提案がありますあっちゃん先生っ!」
「はい! なんでしょうキサさん!」
今までも元気がよかったけど……なんだろう。今までで一番楽しそうだ。
「ドロケイなんてどうでしょうか!」
「ふむ。ずいぶん古風ですね、キサさん」
まず、お金持ち学校の生徒がそんな遊びを知っているなんて驚きだ。まあ、彼らならそれでもやっていそうな気がしなくもない。
「お前それ――」
「イイ! 先生はいいと思いますよ!」
あれ? 今誰かと被った?
「でもきさチャン、100人くらいいるのにどうするの? するにしても、SABをどうわけるの?」
――! それなら!



