恋しちゃってもいいですか?

俺が謝ると香穂はしばらく天井を見つめる。この間が俺にとっちゃかなりキツい。
「じゃあなんで呼ばれたかは分かる?」
さっきまで怒ってた香穂の声が落ち着いている。怖い先生から優しい先生にバトンタッチされたみたい。
「結愛のこと…?」
合ってるか分からんけど香穂が俺のこと呼びたすってことは結愛のことやろうなと思う。
「そうやで。合ってる。」
これで間違っとったらまた香穂から尋問受けるところやったかもしれん。いや,ほんまの尋問はここからかもしれん。俺は覚悟を決めた。

因みに今中間テスト前日。俺はあのことがあって以来なるべく忘れるように勉強には手をつけてた。いつもギリギリのワークももう既に全部終えている。まさかこんな形にならんと勉強せえへんとか俺どないなっとんねん。