私は最近よく友達から言われる言葉がある。 「いつになったら真央と付き合うん？」 私の幼馴染，芹沢真央。彼は私の大切な友達。いつでもどんな時でも私を助けてくれる。友達として本当に尊敬している。 私が上級生の男子に絡まれたりしたら速攻で駆けつけて上級生らに立ち向かう。 そして運動神経もいい。優しく，明るく，背も高い。癖毛でカッコいい。 ちょっとおバカなところもあるけど私の自慢の幼馴染。彼は学年の人気者。私には勿体無い。 なのに何でみんなはこんなに私と真央くんをくっつけさせようとしてるのか。絶対に真央くんは違う女の子と付き合った方がいい。というかそもそも私は真央くんのこと恋愛対象として見てない。 不思議やなぁ…。 私の名前は福村結衣。鳴乃宮高校2年生。そして一生動かないだろうと思っていた私と真央くんの関係が，高2の夏，ついに動き出すー。

え…なんで？ 何で俺が落ちた…？ 有り得へん。俺に限ってそんなことはない。 何で…何で？ 何度見ても結果は同じ。しばらく現実は見たくない。溢れる涙をグッと堪えて西町高校の正門を出た。 嫌や…嫌や…。こんなん嫌や！ 中学では生徒会長。通知表もオール5をほぼ毎回取っていた。時々4を取る時もあったけど。 割と自信あったのに。何で俺が落ちなあかんねん。意味分からん。世の中理不尽や。 そう思っても仕方がないのは分かってる。でも今までの努力が無駄になることだけは絶対許さへん。 あーあ，俺の人生終わったわ。 15歳の3月，俺は自分の人生を諦めた。

今日は鳴乃宮高校の入学式。緊張しながら正門をくぐる。 これからどんな物語がこの先待っているのだろうか。 私の名前は中尾結愛，今日から高校1年生です。私という生き物は特に何も素晴らしいことはなく，運動神経にも対して恵まれているわけでもなく，特別な才能にも恵まれていない普通の人。いろんな男の子から告白されることもないし，モテモテでもない。まあそう言っておきながら恋愛とかそういうの経験したことがない。男の子を好きになったことがない。 そんな私でしたが入学式の日，ある男の子のことが好きになってしまいました。なぜだかは分からない。でも直感で何か感じてしまったー。