恋しちゃってもいいですか?

家に帰り急いで電話をかける。
『どした?結愛。急に電話かけてきて。』
「私…伊織に酷いことしたかも。伊織に嫌われたかも。」
『ハァ?どういうこと?』
「私…やらかした…。どうしよう…。」
話しているうちにポロポロと涙が出てくる。自分が悪いのに何で私が泣いてるんやろ。
『え,ちょっと待って。今どこ?』
「家。」
『おけおけ。今から秋風公園来れる?』
「うん…。」
『じゃあ私今からそこ向かうから結愛も来てもらっていい?そこで話聞くわ。』
「うん,ありがとう…。」
『ほんじゃあ後で。一旦切るな?』
「うん。」
そして電話が切れる。私は制服のまま秋風公園に向かった。秋風公園は私たちの家の近所にある公園。よく昔は多くの友達と遊んどったな。こんな形で懐かしの場所に行くのは少し気が引ける。でもせっかく香穂が誘ってくれたから私は行く。
電話の相手は香穂。私の幼馴染。普段明るくおちょけるところもあるが,こういうときホンマに頼りになる。