摘まれない花

「結婚、します、」



気づけばわたしはそう言っていた





「戻れないぞ?


後から嫌とかなんとか言われても


絶対離さないから」



わかってる、ヤクザ、相手だもん、



「はい、」




返事をすると


手招きされ、黒のダイニングテーブルにつく



「そうか。

じゃあ、これ書いて」




渡されたのは


婚約届