国王陛下と愛人である母親の仲睦まじい姿を見てきたアーロンよりも、冷たい関係の陛下と正妃である母親を見てきたレヴィアスの方が歪んでいる。
愛を……信じられない。
誰かを愛すことにも臆病になっている。
体の関係で強く繋がっていればいいよねともなりやすく、なんとも言えない鬱エンドは複数用意されていた。依存させてあげるという言葉の裏には身体でという注釈が入る。
「愛人をつくらないくらいに愛せる自信でもあるのかしら。そんな関係を築いた覚えはないけれど」
「ああ、自信があるんだ。ねぇ……チェルシー嬢が兄上のことをお友達へと嘲って話していたらしいけれど……誰に言っていた? 本当に言っていた?」
げっ……!
げげげっ……!
こ……ここ、死後の世界だっけ!?
まずい!
早く! 早く次の世界へ!
神様ー! 早く私をここから出してー!
「少しね、調べたんだ。事実確認は大事だからね。ねぇ……私を拒否すると、出たら困るような事実が表に出てしまうかもしれないよ。媚びるべき相手……賢い君なら誰なのか分かるだろう?」
脅しで愛し合うフリができるなら、それでいいと思っているのが、この男だ。この世界、私に厳しくない? せっかくあの場を切り抜けたのに……。
「君は兄上の言葉をどうやって知ったのかな。考えるほど辻褄が合わないんだ。気になることも多い……断るなら、よくないことが起こるかもしれないよ」
藤の花のような色合いの私の髪をすくい取り、軽くキスをされる。
しまった……チェルシーにお友達に自慢してたわねって言わなきゃよかった。咄嗟のことだったから頭が回っていなかった。私に教えてくれたわよねくらいにしておけばよかったわ!
弱味を握れば裏切らないのだから、自分も裏切らなければそれって愛だよねとか考えているからこその、愛せる自信があるという言葉なのだろう。
アーロンもレヴィアスもどっちも嫌ぁぁぁー……。
「……あ、あなたを好きになる日がきたら教えてあげる。せいぜい頑張って」
「強気だね……嫌いではないよ。仕方ない、時間はある。期限つきで頑張ってみるか」
「期限って……」
「遅くとも、ここの卒業パーティーで君との婚約を発表する」
なぜ断言……。
愛を……信じられない。
誰かを愛すことにも臆病になっている。
体の関係で強く繋がっていればいいよねともなりやすく、なんとも言えない鬱エンドは複数用意されていた。依存させてあげるという言葉の裏には身体でという注釈が入る。
「愛人をつくらないくらいに愛せる自信でもあるのかしら。そんな関係を築いた覚えはないけれど」
「ああ、自信があるんだ。ねぇ……チェルシー嬢が兄上のことをお友達へと嘲って話していたらしいけれど……誰に言っていた? 本当に言っていた?」
げっ……!
げげげっ……!
こ……ここ、死後の世界だっけ!?
まずい!
早く! 早く次の世界へ!
神様ー! 早く私をここから出してー!
「少しね、調べたんだ。事実確認は大事だからね。ねぇ……私を拒否すると、出たら困るような事実が表に出てしまうかもしれないよ。媚びるべき相手……賢い君なら誰なのか分かるだろう?」
脅しで愛し合うフリができるなら、それでいいと思っているのが、この男だ。この世界、私に厳しくない? せっかくあの場を切り抜けたのに……。
「君は兄上の言葉をどうやって知ったのかな。考えるほど辻褄が合わないんだ。気になることも多い……断るなら、よくないことが起こるかもしれないよ」
藤の花のような色合いの私の髪をすくい取り、軽くキスをされる。
しまった……チェルシーにお友達に自慢してたわねって言わなきゃよかった。咄嗟のことだったから頭が回っていなかった。私に教えてくれたわよねくらいにしておけばよかったわ!
弱味を握れば裏切らないのだから、自分も裏切らなければそれって愛だよねとか考えているからこその、愛せる自信があるという言葉なのだろう。
アーロンもレヴィアスもどっちも嫌ぁぁぁー……。
「……あ、あなたを好きになる日がきたら教えてあげる。せいぜい頑張って」
「強気だね……嫌いではないよ。仕方ない、時間はある。期限つきで頑張ってみるか」
「期限って……」
「遅くとも、ここの卒業パーティーで君との婚約を発表する」
なぜ断言……。



