気づけば、ファッションビルで彼と並んで歩いていた。
連れられるまま入ったお店で、藤堂さんが選んでくれたのは、清楚な雰囲気の上品なワンピース。
普段は選ばないような、高貴な服装に、試着室の鏡に映った自分を見て黙り込んでしまった。
「どう?」
カーテン越しに藤堂さんの声が聞こえる。
意を決して試着室から出ると、彼はじっと私を見つめた。
「……?」
「すごく似合ってる」
沈黙が耐えられず首を傾げるとゆっくりと紡がれる言葉。その声音には、誤魔化しのない本心が滲んでいる。
「可愛い」
藤堂さんはそう小さく呟いてからふっと目を逸らした。
顔が一気に熱くなる。心臓がバクバクして、うまく言葉が出てこない。
掴みどころのない人なのに、時折こんな風に優しくて、真っ直ぐな言葉をくれるから、私は、完全に翻弄されっぱなしだった。
連れられるまま入ったお店で、藤堂さんが選んでくれたのは、清楚な雰囲気の上品なワンピース。
普段は選ばないような、高貴な服装に、試着室の鏡に映った自分を見て黙り込んでしまった。
「どう?」
カーテン越しに藤堂さんの声が聞こえる。
意を決して試着室から出ると、彼はじっと私を見つめた。
「……?」
「すごく似合ってる」
沈黙が耐えられず首を傾げるとゆっくりと紡がれる言葉。その声音には、誤魔化しのない本心が滲んでいる。
「可愛い」
藤堂さんはそう小さく呟いてからふっと目を逸らした。
顔が一気に熱くなる。心臓がバクバクして、うまく言葉が出てこない。
掴みどころのない人なのに、時折こんな風に優しくて、真っ直ぐな言葉をくれるから、私は、完全に翻弄されっぱなしだった。



