敏腕システムエンジニアの優しすぎる独占欲〜誰にでも優しい彼が、私にだけ甘すぎる〜

私は涙を拭われたまま、彼の瞳をまっすぐに見つめる。

「俺はあれ以来ずっと、仕事も人生も、一人で何とかやっていけるって思ってた。いや……そうしなきゃいけないって、自分に言い聞かせてたんだ」

確かな力を込めて、柊真さんは続けた。
その声は、私への告白のようでもあり、彼自身に向けた言葉のようでもあった。

「でも、茉莉と出逢って人を信じたいと思うようになった」

柊真さんのまっすぐな瞳が、私を捕える。

「茉莉が俺を認めてくれるたびに、もっと頑張りたいって思える。茉莉のそばにいるだけで、不思議と前に進む力が湧いてくるんだ」

彼の言葉に、胸がじんと温かくなる。
こんなにもまっすぐに、私を想ってくれる人がいる。

「ずっと、過去のことが引っかかって気付かないふりをしていたけど……。
本当は、茉莉とずっと一緒にいたい。仕事での悩みも、人生での喜びも、全部一緒に分かち合いたい」

静かな部屋に、その言葉だけが響いた。

――柊真さんは、本当に、私を必要としてくれている。
そう思った瞬間、涙があふれた。

「私も……柊真さんと一緒に生きたいです。仕事も、人生も、全部一緒に」

震える声でそう伝えると、柊真さんは静かに目を細め、優しく微笑んだ。

それは、普段の余裕のある表情とはまるで違って、どこか安堵したような、愛しさに満ちた微笑みだった