敏腕システムエンジニアの優しすぎる独占欲〜誰にでも優しい彼が、私にだけ甘すぎる〜

「いっそ俺の味方になったらどうだ?」

背後から囁かれた言葉に、体が強張った。
突然、肩を掴まれ、無理やり振り向かされる。

「何を言ってるんですか? 私は柊真さんを裏切るつもりなんて——」

声を荒げた瞬間、片桐さんは冷笑を浮かべ、懐からスマートフォンを取り出した。

「けど、藤堂の方が君を今まで通りに見てくれるとは限らない」

画面に映し出されたのは——私と片桐さんが向き合って話している写真。

角度のせいか、その距離はかなり近く、まるで親しい男女のように見えた。

一気に身体中から血の気が引く。

「これを使えば、君の信頼なんて簡単に壊れる」

楽しげに笑う片桐さん。肩に掛かる手の力が、さらに強くなる。

「やめてください!」

動揺で涙が滲む。必死でそのスマートフォンを奪おうと手を伸ばす。