君のことが好き。  恋しちゃってもいいですか?シリーズ②

「自ら可能性を手放すんか?」
「いやぁ…そんなことないけど。」
「確かに,今の内容は本人には話しづらいと思う。その気持ちは分からんでもない。でもなぁ。」
翔真は真剣な眼差しで俺を見つめながら,
「結衣は待ってると思うで。自分では気付いてないかもしれんけど。」

いつも冷静で真面目で真剣な翔真。でもこの時の顔はいつにもまして真剣な顔をしてた。

昼休みが終わり,女子3人は自分たちの教室に戻る。俺も次の時間の準備しようと廊下出てロッカーから教科書を取りに行こうとした時,誰かが俺の服を引っ張った。振り向くと結衣がいる。
「今日,部活ある?」
いつも通りの感じで聞いてくる。何でこんなこと聞いてくるんやろ?それに俺の予定くらい結衣ならわかるはず。
「あるけど?」
「じゃあ一緒に帰ろ?」
言われずともそのつもりでおったからまさかの発言に驚く。