君のことが好き。  恋しちゃってもいいですか?シリーズ②

「質も〜ん。」
誰かが手を挙げた。その瞬間若干騒がしかった教室が一気に静まり返る。手を挙げたのは学年でもクラスでも姐さん的存在である琴乃。なんだかんだ琴乃に逆らう者はおらん。
「なあ実行委員さん。それってちゃんと結衣に許可貰った?」
「え…。あ,うん。一応一言声は掛けたけど…。」
声色から問い詰めてるような感じがする。実行委員も腰が引き気味。琴乃にビビってるなこれ。
「じゃあなんで結衣朝メイドやりたくないって言ってたんやろうな?許可貰ったんじゃなくてあんたが勝手にやれって押しつけたんちゃうん?本人がうん言ってないのに結衣がメイドやるって何勝手に決めつけてんの?ちゃんと人の話聞いた?どうせロクに話も聞かんとメイドやれって言ったんやろ?ちゃんと結衣の話聞かんかい!」