君のことが好き。 恋しちゃってもいいですか？シリーズ②

「弥生〜。」
さあこれから体育館に向かおうとしたとき，1年の女バドの子たちが小野寺に話しかけてきた。
「どした？」
以前よりも同級生に対してだいぶ柔らかくなったであろう小野寺。声のトーンも若干優しくなってる気がする。それに女友達ができたことに俺はなんか嬉しくなる。
「あのさぁ，結衣先輩のことなんか知ってる？」
「今日会ったときから様子が変でさ。」
「伊織も優希も昼休み教室に帰ってきてから機嫌悪かったし。」
「だからなんか先輩や伊織たちから聞いたりしてへんかなぁって思って。」
「あ〜…。」
そうして小野寺は俺の方をチラッと見る。
これは，「先輩，俺どう答えたらいいですか？」と聞いてる顔や。俺も分からんわ，こればっかは。

恐らく機嫌が悪くなった原因は今日の昼休みの出来事がきっかけやと思う。