高嶺のぼっちはかまわれたい

それがちょっとしたトラウマになって、ますます声をかけられてなくなってしまったのだ。


「はぁ…。どうしたら、高嶺さんみたいになれるんだろ〜」

「この学校にいる女子全員の憧れだもんね〜」

「女子だけじゃねぇよ。高嶺さんと付き合えたら、どれだけ鼻が高いかっ」

「無駄な想像はやめときなよ〜。高嶺さんは、あんたたちなんて眼中にないよ」

「そうだよ。お嬢様の高嶺さんと釣り合うのは、きっと年上の超お金持ちのスパダリくらいだよ」


わたしは普通の家庭に住むただの一般人なのに、尾ひれがついてなぜか“お金持ちのお嬢様”と思われているみたい…。


恐れ多くてだれも声をかけることすらできない、ミス清凛の学校のマドンナ――高嶺花。

だけど本当は、寂しがり屋で気軽に話せる友達がほしい……ただのぼっちなのです。


新学期になり、2年の新しい今のクラスになって1ヶ月。

どうやら、今学期も友達ができなさそうなフラグが立っています…。