高嶺のぼっちはかまわれたい

「他にまだ聞きたいことある?」


正体を知って放心状態のわたしにジミー先輩が尋ねる。

その問いに、わたしははっとして顔を上げた。


「そ、そういえば…、さっきわたしのこと…」

「ん?なに?」

「いや…、その…」


わたしは手をもじもじさせる。

だって、自分で口にするのは気恥ずかしい。


「ああ、“彼女”って言ったこと?」


ジミー先輩の言葉に、わたしの頬が一瞬ぽっと熱くほてった。


「なんか勝手なこと言ってごめんな。ああ言っておいたら、引き下がってくれるかなって思って。とくに深い意味はないから気にしないで」


うつむくわたしをなだめるように、ジミー先輩は頭をぽんぽんと撫でた。


また頭を撫でられた…!


わたしの胸がドキッと音を鳴らした。


そのあと、ジミー先輩に連れられて夜の清凛高校へとやってきた。

もちろん校舎は真っ暗だが、先生がまだ残っているのか、職員室には明かりがついていた。