高嶺のぼっちはかまわれたい

「これ?べつに、普段の私服だけど?」

「…私服!?でも髪型とかちゃんとして、学校の雰囲気とはまったく…。それに、前に言ってた“パリピ”って――」

「あ〜、“パリピ”っていうのは俺が勝手にそう思ってるだけだけどな」


いや、この格好からでもよくわかります。

正真正銘の“パリピ”だと。


「まあ、だいたい毎日だれかと夜遊んでるかな」


…めっちゃパリピ。


「帰って寝るのが遅いから、毎朝寝坊してんだよ。それで、髪とかセットする時間がなくて」


どこにそんな毎晩毎晩遊ぶお金があるのだろうと思ったけど、聞く感じだと、どうやらジミー先輩の家はお金持ちのようだ。

しかも、ジミー先輩自身も高校生ながらにアプリのゲーム会社を立ち上げ、そこの社長をしているとかなんとか。


どうりで、300万円分の札束を所持しているわけだ。


…それにしても驚いた。

清凛高校では、“学校一の地味男子”としてバカにされているジミー先輩が、まさかそんな一面があったなんて。