高嶺のぼっちはかまわれたい

「高嶺さんが触れたら、人体模型ですら輝いて見える…!」


お昼休みになり購買に向かう大勢の人に見られ、わたしは恥ずかしさのあまりうつむきがちに人体模型といっしょに備品室へと急いだ。


備品室は、特別教室が並ぶ向かいの校舎の2階にある。


ドアを開けると、少しほこりっぽい匂いがして、ブラインドの隙間から光が差し込むくらいで薄暗い。

だけど、備品室の奥に置いておくだけでいいと言われているから電気をつけるほどでもない。


資料や備品が並べられた大きな棚に、人体模型が当たらないようにぎゅっと抱きかかえ、気をつけながら進んだ。

だから、人体模型がわたしの視界を遮っていて、その先にあるものに気づかなかった。


「…わっ!」


突然足がなにかに引っかり、わたしは人体模型といっしょに前のめりに転んだ。

その衝撃で人体模型の取れやすい首が吹っ飛んだくらいで、幸いわたしにケガもなかった。


「な、なに…?」