「なっ!てか、矛兎さん、彼氏いたの?彼氏いんのに佑星に手を出したっての?!」
真智美ちゃんがワナワナと肩まで震わせちゃって。あはは、そんなに佑星くんが好きなら首輪でもつけとけばいいのにね。
「実は、まだ最近付き合ったばっかなんだよね、俺ら。」
「え?」
「その、“佑星”?って男に百奈がちょっかいかけられてたから、焦って俺から告ったの。」
「……っな、ウソ、」
「ねー。百奈。」
うろたえる真智美ちゃんと、セコム達。私が言っても信じなかった癖に……。
この盾狼君という鶴の一声で、あっという間に、佑星くんから誘ってきた真実を信じ始めるなんて。
なんか、ちょっと悔しい。悔しいぞ盾狼君よ。女子の反感買う私に喧嘩売ってる?
「でも、悪いのは俺もだよ?」
盾狼君が、今度は私の肩に手を回して。肩を擦りながら私に寄り添う。
「俺がさっさと告んなかったから、百奈が他の男に狙われたわけだし。」
ねー。と、ゆっくり瞬く長いまつ毛。まつ毛の影になる彼の瞳が程よくしなる。
いくら演技といえども、ちょっと触りすぎじゃない?
私が細目で彼に睨みを効かせれば、盾狼君が私の頭を自分の胸元に引き寄せた。



