「やってる」
「今度誘うわ!」
私のライン交換は遮ってきた癖に。モンパンに誘われた自分は立ち止まって返事を返すなんて、ずるい。
さっきまで寺道くんにキレられていた盾狼君が、あっという間にゲーム仲間に引き込まれている。
私は真智美ちゃんに嫌われただけなのに。ほんと、ずるい。
「……男の子の関係って、いいな。羨ましい。」
ぽつりと独り言のようにごちれば、盾狼君が改札にICカードをかざしながら笑った。
「俺が器用なだけだよ。」
「…………」
自分のことを鼻にかける盾狼君は、ふわりとした出口からの風にも髪が乱れない。猫っ毛そうなのに。
「そうやって自惚れてる盾狼君に苛々するー。」
「そうやって男なら誰にでも愛想振りまく百奈にイライラが冷めやらぬ。」
「お主もか。」
「拙者、そこのコンビニでパン買う。」
「拙者はおにぎりでござる。」
てかいい加減離して、と繋がれていた手を揺らしながら切ってやった。
「相殺終了。ってことで、バイバイ盾狼君。」
我先にとコンビニに入っていく私。
ああムカムカする。ムカつく、嫌い。……悔しい。



