あの夏記憶を失った君と透明な恋をする

その日の帰り、まだ道は覚えられてないから、道を教えてもらいながら帰っていた。何度もさっき聞いた話を話しそうになるけれど、心の中で「我慢、我慢。私とあの子は’’友達’’だしね」と呪いのように唱えていた。でも、やっぱり誤魔化すのがへたくそなのかすぐに私に異変があると気づかれる。
「なあ、璃子。さっきから様子がおかしいけどなんかあったのか?もしかしてまた嫌がらせをされたとか?」
いやいや、嫌がらせ何て受けてないしむしろ真逆で物凄く優しくされてるよ。あれ?でも’’また’’ってどういうことなんだろう?
そう聞こうと思った。でも、聞けなかった。
「璃子。家着いたよ。」
颯に短くそういわれる。
「あっ、うん。ここまで送ってくれてありがとう!」