あの夏記憶を失った君と透明な恋をする

「次が最後ね。私の両親はなんで病院に来ないの?」
一瞬、本当に一瞬。でも、俺にとっては丸一か月ほど時間が止まった気がした。察せていたのか。営業スマイルが崩れる。しばらく沈黙が続く。なんと言えばいいのだろう。仕方ない、腹を割って本当のことを話すか。そのあとは、どういったのかうまく覚えていない。ただ、俺が話し終わった後、彼女が切なそうだったのは火を見るよりも明らかだった。