泥棒騒動があった翌朝。
花札家の屋敷では、母屋で朝食の時間となっていた。
掛け軸のかかった和室に豪勢かつ、栄養バランスのとれた御膳が3つ用意されている。
食事を摂っているのは昨日の姉妹と、その父親である。
「萩乃(はぎの)、蝶子(ちょうこ)。昨日は大変だったな。あれから眠れたかい?」
「えぇ、小一郎(こいちろう)お父様。泥棒を見つけた時は驚きましたけれど、警察の方に捕まりましたし、お陰様で休めましたわ。蝶子さんは大丈夫かしら?」
「はい。萩乃お姉様。わたくしも休めましたわ」
姉の萩乃と妹の蝶子は完璧なお嬢様スマイルを浮かべながら答える。
「そうか、それは良かった。しかしな、今度からは物音に気が付いたらまず父さんに知らせなさい。今回は賊どもが仲間割れか何かですでに伸びていたそうだが、お前たちに何かあっては大変だからな」
父親はその厳格そうな見た目とは裏腹に、心配そうな声で言う。
「そうですわよね。それにわたくし、姉として蝶子さんを危険に晒すところでしたわ。申し訳ございませんお父様」
「わたくしからもお詫びしますわ。お父様」
姉妹はお箸を箸置きにおいて父にペコリと頭を下げる。
「いや、謝る必要はないよ。分かってくれれば良いんだ。昨夜のことは2人のせいじゃない。父さんは心配だっただけなんだ。
防犯システムは壊されていたわけではなかったから、強化するように改良することができた。もう心配はないさ」
「それは良かったです。安心いたしましたわ。蝶子さんがすぐに復旧させて下さったお陰ですわね!」
「ん?蝶子がどうかしたのかい?」
あっ、と萩乃はシマッタ顔をする。
その萩乃の太ももを御膳の影に隠れて蝶子は思い切りつねった。
「イタタタッ!」
「いやですわ、お姉様。まだ寝ぼけていらっしゃるの?防犯システムは泥棒がハッキングしたものの、うまくいかなくて途中で自動的に復旧したんだろうって警察の方がおっしゃっていたじゃない」
蝶子は笑顔で萩乃に話すが、その目は笑っていない。萩乃はそんな妹の表情に冷や汗をかいた。
「そ、そうだったわね。わたくしってばうっかりしてしまって!」
取り繕うように笑いながら、違う話題を探すようにチラリと時計を見る。
「あ、いけませんわ。もうこんな時間。今日は大学の授業が一限目からありますのでそろそろ支度をいたしますわ」
「ではわたくしも高校の登校時間が迫っておりますので、お姉様と一緒に参りますわ」
2人は朝食を食べ終え、ご馳走様をした。
身支度を整え、玄関に来ると小一郎が見送りにやってきた。
「2人とも気をつけて。いってらっしゃい」
「はい。お父様。行って参ります」
横引きの扉を開けて外に出る。そこには運転手が待機していた。
「お嬢様方、おはようございます。リムジンを回しておりますのでどうぞこちらへ」
花札家は玄関から門までそこそこ距離がある。
見事な日本庭園を通り抜け、昨日賊たちが忍び込んだ大きな蔵の前を通る。錦鯉がいる池に掛かる石の橋を渡って少し歩くと、立派な門構えが見えてきた。
表に停めてあるリムジンの前に来ると、運転手が流れるような動きで後部座席のドアを開ける。姉妹も慣れた様子で乗り込んだ。
リムジンは音もなく滑るように動き出した。この車内は運転席と後部座席が仕切られており、必要な時に開けられる小窓が付いている。フライバシーを守るための防音も完璧だ。
そんなわけで、
「あぁ〜今日も朝からお嬢様モード疲れたぁ。肩が凝っちゃったよ」
萩乃は先ほどまできちんと揃えていた長い足をワイルドに組んで、拳で肩をトントン叩いた。
そんな姉の姿を蝶子がジト目で見る。
「何が『疲れた〜』よ。もう、お姉ちゃん!ハッキングのこと口を滑らしたらダメじゃない!バレるかと思ってヒヤヒヤしたわよ」
「ごめんねぇ。蝶ちゃんの凄さをお父様にも伝えたくなっちゃってつい・・・てへ」
「てへって・・・。全くもう」
蝶子はふぅ、とため息を吐いた。
「それにしても昨日の泥棒たち、私たちのこと警察で何て言っているのかしら?」
萩乃はカバンからグミを出して食べながら蝶子に話す。「はい、蝶ちゃんも」と言ってグミを差し出した。
「ありがとう。・・・今朝の刑事さんから掛かってきた電話によると、女2人が蔵にいて、その片方にやられたって話してるらしいけど、警察では取り合ってないみたいよ。仲間割れして気絶した時に夢でも見たんだろうって」
「そっか。昨日は久しぶりの運動だったから、あんな人数を沈めるのに5分もかかっちゃって余計なこと覚えていないか心配していたけど、良かった!」
萩乃はホッと胸を撫で下ろした。
花札姉妹の姉・萩乃は幼い頃から身体能力がとにかく高かった。おまけに正義感が強くて、後先考えない。
年中さんの時に、近所に住む女の子が風船を飛ばしてしまい、高い杉の木に引っかかって泣いていた時には木に登って取ってあげた。もちろん命綱なしで。
小学校に上がって習い事として空手の無料体験に母親と行った時には、年上の道場生たちを次々と投げ飛ばすので、道場破りと勘違いされた。
なぜ萩乃の身体能力がこんなに高いのかと言うと、おそらく母親の遺伝が強い。
花札姉妹の母・紅葉(もみじ)は警察でSPの仕事をしているのだ。今日も要人の警護のため、北海道に出張している。
(紅葉が20代の頃、警護として付いたのが、当時花札グループの社長に就任間近の小一郎だった。華麗に不審者を取り押さえる紅葉の姿に小一郎が一目惚れをした。それが馴れ初めらしい)
話は戻って、そんな萩乃のじゃじゃ馬っぷりに危機感を覚えた小一郎は、お淑やかになれるよう、ピアノやバレエなどの習い事をさせた。
が、萩乃の性格は変わらず、ピアノとバレエができるじゃじゃ馬になっただけだった。
結局萩乃の勢いは止められず、中学で空手部、高校で剣道部に所属し、現在は殺陣を使う演劇サークルに入っている。
そして妹の蝶子。蝶子は姉とは対照的に運動はあまり好きではないが、幼い頃からとにかく頭が良かった。
3歳の時にはフラッシュ暗算ができていたし、読み聞かせにせがむのは「宇宙の真理」。小学校に上がってすぐにプログラミングの勉強をやり出した。
学習塾の無料体験に父と行った時には、入塾テストでその塾始まって以来の最高得点を叩き出してしまい、塾破りと勘違いされた。
なぜ蝶子がこんなに頭脳明晰なのかと言うと、おそらく父親の遺伝が強い。
花札姉妹の父・小一郎は海外の難関大学を首席で卒業した人物で、その頭脳明晰さからライバルになるのを恐れた企業が、小一郎が大学卒業のタイミングで、自分の会社に引き抜こうと次々と声をかけたくらいだ。
(しかし、どんなに好条件を出されても、小一郎は自分の家の会社を継ぐという信念を曲げなかった。そんな小一郎の姿に紅葉が心打たれた。これがお付き合いをOKした理由らしい)
話は戻って、蝶子は現在通っている高校でトップの成績を収めている。体育以外はオール5だ。
特に情報系が得意で、将来は父親の後を継ぐのは蝶子ではないかと言われている。
そんなわけで正反対な性格の姉妹に見えるが、1つだけ共通しているところがある。
それは、2人とも人一倍度胸があるのだ。
「とにかく、私たちが泥棒を制圧したなんてバレたら、お父様が卒倒しちゃうかもしれないんだから気をつけてよね。お父様、私達とお母様に関してはすごく心配性なんだから」
蝶子が人差し指を立てながら萩乃に注意する。
「分かってるよぉ。今までだってうまく隠してきたんだから大丈夫大丈夫!」
「本当かなぁ・・・」
能天気に笑う萩乃に蝶子は疑わしそうな目を向けた。
実は、花札家を狙う不届きものは度々現れる。
ほとんどは警備員か防犯システムによって守られているが、稀に掻い潜ってくる者がいる。昨晩のように。
そんな時、花札家の最後の砦によって守られている。それが萩乃と蝶子なのだ。
しかし、流石に大企業の令嬢、ましてや大和撫子で通っている姉妹が、ハッキングと拳で不届きものを制圧しているなどと世間に知れたら大スキャンダルなので秘密にしている。
そうこうしている内に、リムジンは学校に到着した。
萩乃と蝶子は2人とも幼稚舎から大学まで一貫の学校に通っている。この学校は大学と高等部が近いので、中間の場所で下ろしてもらっている。
運転手が後部座席のドアを開けたので、2人は瞬時に令嬢モードに切り替え、優雅な動きで車を降りた。
「では、お嬢様方。お気を付けていってらっしゃいませ」
「ありがとう。行って参ります」
萩乃と蝶子が歩き出すと、すれ違う他の生徒が小さく歓声を上げる。
「見てみて!花札家の萩乃様と蝶子様よ!今日もお美しいわぁ〜」
「本当ね。大和撫子とはあのお2人のためにある言葉だわ」
「まさに、立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。を体現していらっしゃるわね」
道ゆく人々が憧れの眼差しを向ける中、当の本人達は完璧な令嬢スマイルで「ごきげんよう」と挨拶をした。
花札家の屋敷では、母屋で朝食の時間となっていた。
掛け軸のかかった和室に豪勢かつ、栄養バランスのとれた御膳が3つ用意されている。
食事を摂っているのは昨日の姉妹と、その父親である。
「萩乃(はぎの)、蝶子(ちょうこ)。昨日は大変だったな。あれから眠れたかい?」
「えぇ、小一郎(こいちろう)お父様。泥棒を見つけた時は驚きましたけれど、警察の方に捕まりましたし、お陰様で休めましたわ。蝶子さんは大丈夫かしら?」
「はい。萩乃お姉様。わたくしも休めましたわ」
姉の萩乃と妹の蝶子は完璧なお嬢様スマイルを浮かべながら答える。
「そうか、それは良かった。しかしな、今度からは物音に気が付いたらまず父さんに知らせなさい。今回は賊どもが仲間割れか何かですでに伸びていたそうだが、お前たちに何かあっては大変だからな」
父親はその厳格そうな見た目とは裏腹に、心配そうな声で言う。
「そうですわよね。それにわたくし、姉として蝶子さんを危険に晒すところでしたわ。申し訳ございませんお父様」
「わたくしからもお詫びしますわ。お父様」
姉妹はお箸を箸置きにおいて父にペコリと頭を下げる。
「いや、謝る必要はないよ。分かってくれれば良いんだ。昨夜のことは2人のせいじゃない。父さんは心配だっただけなんだ。
防犯システムは壊されていたわけではなかったから、強化するように改良することができた。もう心配はないさ」
「それは良かったです。安心いたしましたわ。蝶子さんがすぐに復旧させて下さったお陰ですわね!」
「ん?蝶子がどうかしたのかい?」
あっ、と萩乃はシマッタ顔をする。
その萩乃の太ももを御膳の影に隠れて蝶子は思い切りつねった。
「イタタタッ!」
「いやですわ、お姉様。まだ寝ぼけていらっしゃるの?防犯システムは泥棒がハッキングしたものの、うまくいかなくて途中で自動的に復旧したんだろうって警察の方がおっしゃっていたじゃない」
蝶子は笑顔で萩乃に話すが、その目は笑っていない。萩乃はそんな妹の表情に冷や汗をかいた。
「そ、そうだったわね。わたくしってばうっかりしてしまって!」
取り繕うように笑いながら、違う話題を探すようにチラリと時計を見る。
「あ、いけませんわ。もうこんな時間。今日は大学の授業が一限目からありますのでそろそろ支度をいたしますわ」
「ではわたくしも高校の登校時間が迫っておりますので、お姉様と一緒に参りますわ」
2人は朝食を食べ終え、ご馳走様をした。
身支度を整え、玄関に来ると小一郎が見送りにやってきた。
「2人とも気をつけて。いってらっしゃい」
「はい。お父様。行って参ります」
横引きの扉を開けて外に出る。そこには運転手が待機していた。
「お嬢様方、おはようございます。リムジンを回しておりますのでどうぞこちらへ」
花札家は玄関から門までそこそこ距離がある。
見事な日本庭園を通り抜け、昨日賊たちが忍び込んだ大きな蔵の前を通る。錦鯉がいる池に掛かる石の橋を渡って少し歩くと、立派な門構えが見えてきた。
表に停めてあるリムジンの前に来ると、運転手が流れるような動きで後部座席のドアを開ける。姉妹も慣れた様子で乗り込んだ。
リムジンは音もなく滑るように動き出した。この車内は運転席と後部座席が仕切られており、必要な時に開けられる小窓が付いている。フライバシーを守るための防音も完璧だ。
そんなわけで、
「あぁ〜今日も朝からお嬢様モード疲れたぁ。肩が凝っちゃったよ」
萩乃は先ほどまできちんと揃えていた長い足をワイルドに組んで、拳で肩をトントン叩いた。
そんな姉の姿を蝶子がジト目で見る。
「何が『疲れた〜』よ。もう、お姉ちゃん!ハッキングのこと口を滑らしたらダメじゃない!バレるかと思ってヒヤヒヤしたわよ」
「ごめんねぇ。蝶ちゃんの凄さをお父様にも伝えたくなっちゃってつい・・・てへ」
「てへって・・・。全くもう」
蝶子はふぅ、とため息を吐いた。
「それにしても昨日の泥棒たち、私たちのこと警察で何て言っているのかしら?」
萩乃はカバンからグミを出して食べながら蝶子に話す。「はい、蝶ちゃんも」と言ってグミを差し出した。
「ありがとう。・・・今朝の刑事さんから掛かってきた電話によると、女2人が蔵にいて、その片方にやられたって話してるらしいけど、警察では取り合ってないみたいよ。仲間割れして気絶した時に夢でも見たんだろうって」
「そっか。昨日は久しぶりの運動だったから、あんな人数を沈めるのに5分もかかっちゃって余計なこと覚えていないか心配していたけど、良かった!」
萩乃はホッと胸を撫で下ろした。
花札姉妹の姉・萩乃は幼い頃から身体能力がとにかく高かった。おまけに正義感が強くて、後先考えない。
年中さんの時に、近所に住む女の子が風船を飛ばしてしまい、高い杉の木に引っかかって泣いていた時には木に登って取ってあげた。もちろん命綱なしで。
小学校に上がって習い事として空手の無料体験に母親と行った時には、年上の道場生たちを次々と投げ飛ばすので、道場破りと勘違いされた。
なぜ萩乃の身体能力がこんなに高いのかと言うと、おそらく母親の遺伝が強い。
花札姉妹の母・紅葉(もみじ)は警察でSPの仕事をしているのだ。今日も要人の警護のため、北海道に出張している。
(紅葉が20代の頃、警護として付いたのが、当時花札グループの社長に就任間近の小一郎だった。華麗に不審者を取り押さえる紅葉の姿に小一郎が一目惚れをした。それが馴れ初めらしい)
話は戻って、そんな萩乃のじゃじゃ馬っぷりに危機感を覚えた小一郎は、お淑やかになれるよう、ピアノやバレエなどの習い事をさせた。
が、萩乃の性格は変わらず、ピアノとバレエができるじゃじゃ馬になっただけだった。
結局萩乃の勢いは止められず、中学で空手部、高校で剣道部に所属し、現在は殺陣を使う演劇サークルに入っている。
そして妹の蝶子。蝶子は姉とは対照的に運動はあまり好きではないが、幼い頃からとにかく頭が良かった。
3歳の時にはフラッシュ暗算ができていたし、読み聞かせにせがむのは「宇宙の真理」。小学校に上がってすぐにプログラミングの勉強をやり出した。
学習塾の無料体験に父と行った時には、入塾テストでその塾始まって以来の最高得点を叩き出してしまい、塾破りと勘違いされた。
なぜ蝶子がこんなに頭脳明晰なのかと言うと、おそらく父親の遺伝が強い。
花札姉妹の父・小一郎は海外の難関大学を首席で卒業した人物で、その頭脳明晰さからライバルになるのを恐れた企業が、小一郎が大学卒業のタイミングで、自分の会社に引き抜こうと次々と声をかけたくらいだ。
(しかし、どんなに好条件を出されても、小一郎は自分の家の会社を継ぐという信念を曲げなかった。そんな小一郎の姿に紅葉が心打たれた。これがお付き合いをOKした理由らしい)
話は戻って、蝶子は現在通っている高校でトップの成績を収めている。体育以外はオール5だ。
特に情報系が得意で、将来は父親の後を継ぐのは蝶子ではないかと言われている。
そんなわけで正反対な性格の姉妹に見えるが、1つだけ共通しているところがある。
それは、2人とも人一倍度胸があるのだ。
「とにかく、私たちが泥棒を制圧したなんてバレたら、お父様が卒倒しちゃうかもしれないんだから気をつけてよね。お父様、私達とお母様に関してはすごく心配性なんだから」
蝶子が人差し指を立てながら萩乃に注意する。
「分かってるよぉ。今までだってうまく隠してきたんだから大丈夫大丈夫!」
「本当かなぁ・・・」
能天気に笑う萩乃に蝶子は疑わしそうな目を向けた。
実は、花札家を狙う不届きものは度々現れる。
ほとんどは警備員か防犯システムによって守られているが、稀に掻い潜ってくる者がいる。昨晩のように。
そんな時、花札家の最後の砦によって守られている。それが萩乃と蝶子なのだ。
しかし、流石に大企業の令嬢、ましてや大和撫子で通っている姉妹が、ハッキングと拳で不届きものを制圧しているなどと世間に知れたら大スキャンダルなので秘密にしている。
そうこうしている内に、リムジンは学校に到着した。
萩乃と蝶子は2人とも幼稚舎から大学まで一貫の学校に通っている。この学校は大学と高等部が近いので、中間の場所で下ろしてもらっている。
運転手が後部座席のドアを開けたので、2人は瞬時に令嬢モードに切り替え、優雅な動きで車を降りた。
「では、お嬢様方。お気を付けていってらっしゃいませ」
「ありがとう。行って参ります」
萩乃と蝶子が歩き出すと、すれ違う他の生徒が小さく歓声を上げる。
「見てみて!花札家の萩乃様と蝶子様よ!今日もお美しいわぁ〜」
「本当ね。大和撫子とはあのお2人のためにある言葉だわ」
「まさに、立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。を体現していらっしゃるわね」
道ゆく人々が憧れの眼差しを向ける中、当の本人達は完璧な令嬢スマイルで「ごきげんよう」と挨拶をした。



