月花のナイトに寵愛される

「よしっと……着替えはあとで届けてもらうから先にシャワー浴びておいで」

「えっ」

「あー、場所どこかわかんないよね。案内するよ、こっち」


そう言って扉を開け部屋を出る彼を慌てて追いかける。
少し進むとすぐに目的地にたどり着いた。


「シャンプーとか俺らが使うものしかないけど好きに使って」

「あ、ありがとうございます」

「着替えは依桜がシャワー浴びてる間に置いとくね」


あとは……と話を続ける彼に勇気を出して「あ、あのっ」と声をかける。


「助けてもらった、お、お礼……まだしてないんですけど、いいんですか」


さっきの行為も冗談だと言われて流されたままだ。
汚い体は嫌だからシャワーのあと?


そんなことを考えていると目の前の彼は眉間にしわを寄せて「はあ?」と低い声で言った。


「さっきまでの俺の話聞いてた? あれはただ試しただけ! 助ける見返りを求めるつもりはないよ」

「えっ、で、でもそんなの……」

「俺がいいって言ってんだからいいの! もー風邪引く前にシャワー浴びてきて! 話はそれから!」


背中をぐっと押されてシャワールームに入る。