月花のナイトに寵愛される

「……はっくしゅんっ」


くしゃみをすると、なんだか急に寒くなってきた。
少しでも暖を取ろうとタオルを体に巻き付ける。


「そのままじゃ寒いよね。ごめん、ちょっとソファーで待ってて」


彼はそう言うとミニキッチンへ行きなにやら作業を始める。
私は促されるままソファーに座ろうとして動きを止めた。

タオルで拭いたとはいえ、濡れた服のまま座ってしまうのは申し訳ない。
立って待とうかと考えたけれど、彼に座って待っててと言われた手前、それも変だと思い直す。

結局ソファーには浅く腰かけ、できるだけ服が触れないようにすることにした。
するとすぐにカップを持った彼が近づいてきて隣に座る。


「はいどうぞ。嫌いじゃなかったらいいんだけど」


そう言って手渡されたのはコーンスープだった。
ふわりといい香りがして食欲がそそられる。

感謝といただきますの挨拶をして、そっとカップを傾けた。


「……美味しい」
「よかった」


彼は安心したようにふわりと微笑む。
体が温まってきたから、一度カップをローテーブルへ置く。

彼を見上げるとそっと肩を押されて、そのまま倒れた。