月花のナイトに寵愛される




今日は怒涛の一日だった。
やっとやってきた放課後にそう思う。

結局あの後の休み時間に女の子たちが大勢やってきて、質問攻めにあった。


菊月くんと仲いいの?
どういう関係?
河合さんも須戸花町に行くの?


どの質問もどう答えたらいいのかやっぱりわからなかった。
本当のことを言うのは簡単だけれど、それで彼女たちが満足してくれるかなんてわからない。


もし気に入らない答えを言ってしまったら湊にも迷惑がかかるかもしれない。
そう思うと言葉にするのは余計に難しくて、結局曖昧な返事しかできなかった。

あの時間を思い出すと今でも頭がずんと重くなる。

だけどいいこともあった。
それは優しいクラスメイトの女の子が声をかけてくれたことだ。


質問攻めにあって疲労していると、授業中あまり発言しないタイプの彼女が「だいじょうぶ?」と心配してくれた。

彼女の性格を考えると相当勇気を出してくれたか、もしくは思わず声をかけたくなるくらい私が疲れて見えたのかはわからないけれど、嬉しかった。


それがきっかけで彼女と少し話して、湊がどうしてあんなに人気なのかを知った。