相原百合。十五歳。

今日、卒業式の一週間くらい前。
今、特に仲良しな男女二十人……グループ名“ナカニジュ”と一緒に、最近できた遊園地に遊びにきた。
名前、ダサいけど気に入ってるんだ。

たまたま、ナカニジュの淳（あつし）が、お父さんが知り合いからもらったチケット、使わないからくれたみたいで、みんなで行こうと話がすぐ決まった。

やっぱり、一ヶ月前にできただけあって綺麗だな〜｡
よくわかんない乗り物あるし……、あ、あれ、途中で線路が途切れてるみたいな演出になってる！

すっごーい！
私はとてもはしゃいでしまった。

「うわー！すっごいわねー」
「だなぁ……淳、すげー……」
「もっと褒めろ！」

みんなも興奮気味、というか興奮している｡

でも……人がいないのはなんでだろう？
予約制とか？

ま、並ばなくていいから別にいいけどぉ。

「ようこそ〜！パープルインランドへ！」
この遊園地のキャクターなのか、ペンギンが出てきた。

なんか、目が紫色だ……｡
だからパープルインランドなのかな？