目が覚めると、辺りは薄暗く見慣れない景色だった。私...どうしたんだっけ?トイレに向かっている途中で立っていられなくなった所までは覚えてる。その後...男の人に声をかけられて、抱き上げられたような...?
どうしよう、誰かわからないけどすごく迷惑をかけてしまったんじゃ...あっ!仕事は⁈ 今何時?もう夜...?一人でパニックになっているとスマホの振動音が聞こえ、それを探すとベッドサイドに私のバッグが丁寧に置かれていた。
天宮さんからメッセージが届いていて、とりあえず伝わっているみたいで一安心だけど...迷惑をかけてしまったし明日謝らないと。
それにしても...さっきとても苦しかった時、誰かが背中を優しく撫でてくれていたような...。微かに覚えている記憶に、胸が温かくなっていく感覚が残っている。
ぼんやりとそう考えていると、ガラッとドアが開いて思わずビクッと身体が揺れた。
「あ、目覚めました?ごめんね、驚かせちゃったね」とニコッと笑って入ってきたのは背の高い白衣を着た男性。
「あの...すみませんがここは?」
「呼吸器内科の病棟ですよ。で、僕はここの医師で結城といいます。ここに運ばれた経緯は全く覚えていませんか?」
「ほとんど覚えていなくて...。大変ご迷惑おかけしました」
「いえ、僕は治療しただけです。動けなくなってる君を見つけて運んできたのは香月先生だよ」
「...え⁈ こ、香月先生って...あの?」
「そう、脳外科医の息子の方ね。僕の友人でもあるけど」
うそ...よりによって院長の息子で噂のあの香月先生だったなんて...。私、どうお詫びをしたら...
「ははっ、そんな顔しなくても大丈夫だよ。香月はいい奴だし、純粋に君の事を心配していたよ」そう言われてもお会いした事がないので恐ろしい。とにかくご迷惑おかけしたことを早く謝りに行かないと...!そう思い身体を起こそうとすると慌てて止められた。
「急に起き上がっちゃダメだよ。採血の結果貧血もみられたから、薬飲んでしばらく安静にしてて」
「しばらく...?」
「そうだな、まだわからないけどとりあえず三日間は入院かな」
「入院⁈てっきり帰れるものかと...」
「宮野さん、自分の状態わかってる?今日のは大きい発作だったし、喘鳴もかなりひどかった。最近、時々発作起きていたんじゃない?調子悪くても我慢してた?薬使っても一時しのぎだし、我慢してても悪化する一方だよ?」
「...はい、すみません」
どうしよう、誰かわからないけどすごく迷惑をかけてしまったんじゃ...あっ!仕事は⁈ 今何時?もう夜...?一人でパニックになっているとスマホの振動音が聞こえ、それを探すとベッドサイドに私のバッグが丁寧に置かれていた。
天宮さんからメッセージが届いていて、とりあえず伝わっているみたいで一安心だけど...迷惑をかけてしまったし明日謝らないと。
それにしても...さっきとても苦しかった時、誰かが背中を優しく撫でてくれていたような...。微かに覚えている記憶に、胸が温かくなっていく感覚が残っている。
ぼんやりとそう考えていると、ガラッとドアが開いて思わずビクッと身体が揺れた。
「あ、目覚めました?ごめんね、驚かせちゃったね」とニコッと笑って入ってきたのは背の高い白衣を着た男性。
「あの...すみませんがここは?」
「呼吸器内科の病棟ですよ。で、僕はここの医師で結城といいます。ここに運ばれた経緯は全く覚えていませんか?」
「ほとんど覚えていなくて...。大変ご迷惑おかけしました」
「いえ、僕は治療しただけです。動けなくなってる君を見つけて運んできたのは香月先生だよ」
「...え⁈ こ、香月先生って...あの?」
「そう、脳外科医の息子の方ね。僕の友人でもあるけど」
うそ...よりによって院長の息子で噂のあの香月先生だったなんて...。私、どうお詫びをしたら...
「ははっ、そんな顔しなくても大丈夫だよ。香月はいい奴だし、純粋に君の事を心配していたよ」そう言われてもお会いした事がないので恐ろしい。とにかくご迷惑おかけしたことを早く謝りに行かないと...!そう思い身体を起こそうとすると慌てて止められた。
「急に起き上がっちゃダメだよ。採血の結果貧血もみられたから、薬飲んでしばらく安静にしてて」
「しばらく...?」
「そうだな、まだわからないけどとりあえず三日間は入院かな」
「入院⁈てっきり帰れるものかと...」
「宮野さん、自分の状態わかってる?今日のは大きい発作だったし、喘鳴もかなりひどかった。最近、時々発作起きていたんじゃない?調子悪くても我慢してた?薬使っても一時しのぎだし、我慢してても悪化する一方だよ?」
「...はい、すみません」
