「なぜ……!」
「決まっている。私に零様を殺す選択肢などありはしない。決して、何があっても、あの人を傷つけることは私が許さない。ましてや!! 私自身が零様を傷つけるなんて、絶対にしないっ!!」
叫んだその瞬間、一気に世界が明るくなる。
目を開けると、空と月が見えた。
次第に誰かと誰かが話す声と刀がぶつかるような音が聞こえてくる。
「零っ! 凛ちゃんを傷つけられて怒ったの!?」
「……」
「じゃあ、これはどうかなっ!」
意識が朦朧としている私のほうに何か飛んでくる。
自分の体に届く頃に、ようやくそれが灯魔の攻撃であると気づくが、私の体はまだ動かない。
その瞬間、私を庇う様に零様が刀で攻撃を防ぐ。
だが、その攻撃は何手にも分かれて刀で防ぎきれなかった斬撃が零様の体を傷つけた。
「ぐっ……」
「零……さ、ま……!」
膝をついて一瞬顔を歪めた零様を見て、私の中の何かが沸き立った。
どんどん体が熱くなっていき、鋭く研ぎ澄まされた五感で敵を捕らえる。
「──っ! まさか、僕の呪縛を解いたの? それに、君はまさか……」
「凛……」
驚くほど心は穏やかだった。
「決まっている。私に零様を殺す選択肢などありはしない。決して、何があっても、あの人を傷つけることは私が許さない。ましてや!! 私自身が零様を傷つけるなんて、絶対にしないっ!!」
叫んだその瞬間、一気に世界が明るくなる。
目を開けると、空と月が見えた。
次第に誰かと誰かが話す声と刀がぶつかるような音が聞こえてくる。
「零っ! 凛ちゃんを傷つけられて怒ったの!?」
「……」
「じゃあ、これはどうかなっ!」
意識が朦朧としている私のほうに何か飛んでくる。
自分の体に届く頃に、ようやくそれが灯魔の攻撃であると気づくが、私の体はまだ動かない。
その瞬間、私を庇う様に零様が刀で攻撃を防ぐ。
だが、その攻撃は何手にも分かれて刀で防ぎきれなかった斬撃が零様の体を傷つけた。
「ぐっ……」
「零……さ、ま……!」
膝をついて一瞬顔を歪めた零様を見て、私の中の何かが沸き立った。
どんどん体が熱くなっていき、鋭く研ぎ澄まされた五感で敵を捕らえる。
「──っ! まさか、僕の呪縛を解いたの? それに、君はまさか……」
「凛……」
驚くほど心は穏やかだった。



