その言葉に返事をしようとした時、とてもつもなく嫌な予感がして顔をあげた。 零様も「それ」に気づいたらしく、私達は屋敷へと走り出した。 屋敷の方面から、妖魔の気配がしたからだった。 そうして屋敷へと戻る時に、彼はこう言った。 「香月を殺した妖魔の気配だ」と──。